Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

蝦夷草紙 第1冊 Page 19

Ryukoku University Library 第1冊

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Ryukoku University Library · 491.7-4-W-2 · Image terms · IIIF manifest

右丁

  をしらしめは終に良民となり良国となるへきは必然な

  らん因て当今の時勢を風仕して人道に染ましむる計

  策も有へきなれ後の君子是を思へ

    牛馬の事

一 所在島一国は牛馬を飼に野飼して置也夏ゟ秋は

  青葉枯草もありて食用に飢せす仍て曠野曠陸に

  遊ふ冬に至りて雪ふり積れは雪中ゟ秀る薄の穂なと

  を食ひ居るといへとも極寒の頃になれは雪も大に積りて

  薄の穂も積る雪に埋れて食物も絶ぬれは浜辺に出て

  遠沖より波浪に打寄られたる海藻を拾ひ喰ふ土人其

左丁

  時を待て馬を取集て雪の上に矢来を結其内に飼

  置干草とて毎秋に苅干て貯置たる蓬交の茅を与へ

  るなり如是の存在の手当なれとも馬の剛絶なる事

  の馬に比類なし轡を用ひず沓をも懸す山坂岩石

  磯部河原等いとわす遣へとも少もひるむ事なし予天明

  六丙午の七月下旬といふ村に一宿せし時雪より

  明日の乗馬を頼置けるに翌朝になりて馬を牽来ら

  す仍て其故を尋ぬるに野にはなし置たるといへり趣意

  を聞に野放に飼置たる馬を昨日捕へ置しに彼馬手綱

  を切て山へ逃帰りたりといへり夜中に逃たれは行方知れ

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