龍谷大学図書館 第1冊
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龍谷大学図書館 · 491.7-4-W-2 · 画像の利用条件 · IIIFマニフェスト
右丁
也されとも終には仮名遣ひも覚へけれは後には次第に
ありかたくこそ思ひけり親のことくにしとふこそ猶不便
を重ねけり扨此迄連れしか途中
村の百姓に一宿せし時戯れに紙を出
させ物を書せしに見事に其意を認めたり時に亭
主曰前代未聞の珍事也とて甚賞美し誉めたり
けり夫よりに帰着して滞留の内も折々物を
書せけれは此事自然と風説と成たる歟領主ヘかく
と聞へたれは蝦夷土人に文字を教ヘ導き或は
言葉を示す事古来よりの制禁なりなと其科
左丁
予に有とてより大に悪をうけたる事こそ
是非もなき次第なり是今は既に開国の
時に熟し到りたれは無程良国ともなるへきなれは
より憎みたる事解すへし其制禁の品々を承る
に皆仁道を齟齬して大に国民等の賢原文:賢〔ママ〕 · 原本は「賢害」〔ママ〕。松前家の禁制が国民にもたらす害を述べる箇所で、国文研本58コマ6行の対応箇所は「国民等ノ災害トナル所」とあり、画像でも「災」と確認できる。これにより「賢」を「災」に推定校訂する。翻刻に付された「【災?】」は従来の翻刻者注として残す。【災?】害となる品のみ
数多あり彼是ともに時を得て書に顕はさんと思ふ所也
前章のことく人道を制禁有といへとも近年になり
国の赤人数多渉海し彼国の法令をしめし撫育教
導すれは土人等大に懐き国の風俗に化す
れは何ほとに制禁するとも大国なれは届く事