Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

蝦夷草紙 第2冊 第3コマ

龍谷大学図書館 第2冊

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右丁

  ヲ出帆して難風に逢ひ同五月十七日此に漂着

  せり天明丙午年にて三十年以前に当る其以後此

  島にの人物渡海せさる島なれはいまたの人

  物ヲ見さる蝦夷人多し予天明丙午五月此所ヲ通り

  しに初るの人物往還する事なれは隣村より

  隣村へふれ告土人等大勢群集して何れも浜辺に出

  て予か通るを今や遅しと待居ける女子共に至る迄

  皆砂浜に出迎ひ庵として拝をなし並居けり扨亦

  此辺よりシヤシトいふ昆布あり若布のことくにて葉

  は薄く鳳凰の尾の絵書たるかことくに所々に切れあり

左丁

  て又芭蕉の葉に似たり潤【深】さ一尺より二尺計りに至葉

  の内には茎の如くの筋ありて其筋は細き竹の如くに

  内は空にして筋ありて葉の短きは二三尺より長

  きは凡二十間余に及なり実に最良なる昆布なり

  元より北方には磯辺を副ひ漕き凡二十余里にし

  てといふ高山あり此辺にクイといふ樹あり

  にて拇松といふ樹に似て五葉也木目細節に

  筋性よく木の色赤くに類なし此樹に茸出る也

  といふてヱブリコなり土人はトウホシとも

  唱ふるなり又蝦夷北より出るヱブリコは蝦夷松に

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