Hokkaido University Library
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Hokkaido University Library · 旧記212 · Image terms · IIIF manifest
右丁
具、彼者共へ心任せに渡し不申候に付いため申たるにて候、
扨陸へ上 ̄リ候て、山河の長右衛門見へ不申候ゆへ、何方へ参 ̄リ候やと方々
相尋、本船の内をも尋候へ共、不相見候、若山中へ逃行候やと、六七
人手わけ仕候て、雪の内足跡をつたひ、尋行候所の者も、両
人案内に相附、かなたこなた尋見申候へとも、行衛知不申候、
刃物は持不申候へは、自害可仕様も無之候、餘 ̄リおそろしくせん
かたなきまゝ首をもくゝりしめ死しやと存候、但海中へ飛入死
候やとかく知不申候、所の者ころしたるとは存られす候、拾四人
左丁
の者共は、食も絶、家居もなく、只なけき罷在候、本船の諸物は
右所の者共わけ取申候、御米も弐百石餘 ̄リ有之候、船頭当用
銀として持居候三百目は、龍宮へ上 ̄ケ候とて、海中へ投 ̄ケ入、其外用
心銀拾貫目餘 ̄リ有之候、船も打破 ̄リ、かな物を取、橋舟は焼候て、か
な物を取申候、右之通に仕候を、同心いたさす少にても敵対いたし
候はヽ、皆々殺申に相究候ゆへ、少しも背き不申候、身 ̄ニ着たる物、
下帯迄剥取申候、背候はヽ殺可申と相見へ、半弓鑓■【共ヵ】其辺
の草原へ大分ふせ有之候、扨壱人寄来候て、西の山をゆひさし