Ryukoku University Library · 491.7-4-W-2 · Image terms · IIIF manifest
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右丁
前の土蔵堂の山奥に一百日の大願を立て木食に引
こもりて祈祷し又同所弁才天堂と城内の稲荷大
明神とに一七日断食し裸の跣足に而日参して大猟
の祈祷せしかは神託を蒙りたるよしをいひふらし
けれは庶民いさみをみて高利の金子を借り出して
綱を繕ひ械具種塩等を取調ひて艤して待けれ
とも近辺に鯡一疋もよらすそれ北よ南よと漕廻る
間に鯡猟の時節後れ一向に無猟也元より困窮の上
に又も困窮を重ね難儀に及ひ何れの年に宜敷猟
有て此難儀をは愈すつるや今四五日の内に宜敷猟も
左丁
なけれは又当年も時節後れて猟なしさすれは当年
しのきの糧につき大に難儀に及んを思るといへり予
農業の事を語れとも元より領主の令せさる所なれは
一向に解せさりけり嗚呼時勢とて如斯ありさまはいたま
しき事とも也
耕作せさる事
一 上古三皇以降民を教育するに耕作を以て本とするも
固より然り此故に耕し作り米を作りて米耨の利を
以天下に教ゆといへり上古とても将来とても耕作の道を
以て庶民を教育するも聖人の掟や爰に所在島の