University of Tsukuba Library · Image terms · IIIF manifest
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右丁
にて怪我をして横死せる者は一類あつまり泣弔ひて
マギリを以て弔ふ夷の頭を一打つゝ互ひに打て血を見て
是を弔とする也横死せし者の苦しみをおもひやる
心なりといへり
一 毒の事松前にて知たる者なし商船の者共は年々
往来して数十日逗留する故懇意に成て隔意せされ
とも毒の事は伝受する事なし女子共をたましすかして
聞といへともいはさるは一同の守と見へたり毒を合するに
一ト間へ籠り数日掛りて調合す毒薬の利をためし
見るには己か舌を糸にてゆひ廻し舌の先へ少し計
左丁
毒を置て心見る也毒気ゆるき時は又練直し幾度も
練直して大切にする事也舌の上へ乗せて気の強きと
弱きの差別知るとなり心見ると其まゝ舌は小刀を以
こそけて毒をおとし糸をとくなり或時毒調合の所へ
行合せるもの有ける時其まゝ薬種を隠しけるとなり
其時余所なからみしに蝦夷附子の根第一の遣ひもの
にて其外四種あり足高蜘も入といへりされは毒調合
念入るゝ事断也熊とても一箭にてとまる毒なるに
若薬気薄く一箭にてとまらさる時は熊の為に
得らるゝ故極て念入る事也蝦夷の熊は余国に無之