アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language Aynuitak Huskokampi

北海随筆 Page 43

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右丁

一 宝物とて夫〳〵に秘蔵の物あり深く隠して親子兄弟

  にも知らさす家内に置時は知る者ある故山中へ隠しひ

  其宝物は其宝物は本邦の古き器物金具鍔目貫

  小柄の類なり蒔絵物等古きもの別して秘蔵せり蝦夷

  の法を犯し不義ある時は罪の債として宝物を出さ

  しめて相手へ謝す其罪の軽重によりて宝物の数に

  増減ありたとへは宝物二十といふ時はエクシ一刀を出し

  ても鍔小柄目貫と取分て二十の数に入類也此債を以

  事済故絶て争論の事なく何様の六ヶ敷事にても

  松前へ訴へて断を請る事はなし世に所謂蝦夷象眼は

左丁

  今はなく元来蝦夷にて仕出たる物にてなく後藤の一類

  畿内の乱をさけて江州より松前へ渡り産業なきゆへ

  目貫縁頭等を彫て蝦夷へ渡し産物と交易して渡世

  とせしなり其道具蝦夷に残りたるを商船行て探し

  求め重宝せしと也是によりて近蝦夷商舟行所には

  残りたる物なく山中の蝦夷には今も稀に持たる者有

  松前には一向になきなり

一 鷲は巣おろしを取て籠に入て飼置尾を取て交

  易とし熊も子の内に取て飼置本邦の猫のことくに手馴

  女房の乳を呑せて育てあけ祭りの時是を殺して

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