アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language Aynuitak Huskokampi

蝦夷草紙 Page 43

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右丁

  によき宝物は松井茂兵衛に奪ひとられたりと述

  懐をいひけり余天明六丙午の夏此アツケシに至りし

  時惣乙名イコトイに逢たりしか雑談の折節に松井

  茂兵衛か苛政の模様を具に聴きけり誠に民を網【細?】

  る奸詐にして見るに忍ひかたき事ともなりし天明

  丙午の年松前城下に滞留の内ひそかに風説を聞く

  に価金三十余両の交易をせし陣太刀一腰ありたり

  といへり過料に言たる品々を松井帰府の後に払ひ

  たれは大金を得たるといふに今に至りてやます嘆す

  へきの甚しきに非すや俗に名つけてゆすりといふもの

左丁

  也羞つへきも羞す賞罰の品なき家政なれは銭

  に余りてあきれはてけり

      手習の事

一 予天明六丙午の夏東蝦夷地島々を先駆せし時に

  日本人は我壱人蝦夷人の交りて行先不案内にして

  闇地をたとる心持なり殊にゑそg言語も未熟なれは

  フリウエント云若き土人の日本言葉を少しつゝ存

  したれは此土人を余か僕となして連れあるきけり

  時に此蝦夷人文字を学ひたき事を願ひけり依て

  片仮名にてイロハを教へけるかヨタレソツネナを習ひ

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