アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language Aynuitak Huskokampi

蝦夷草紙 Page 46

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右丁

  あたわし俗にいはゆる大海を手にてふせくとは是を

  いふへし開国の時至りたりと思はるゝ所也予も日

  本国の生を禀けたれは前後の弁もなく義にせまり

  て所誌也

    歌の文句の事

一 西蝦夷地のソウヤ松前より海上凡二百余里也辺にて土人の風俗を見る

  に世の坐興の戯れにする事にて口に糸をくわへ手

  指の爪にて弾き鳴らし此相手には団扇太鼓のことき

  の物をうち拍子をとり囃しに乗し和し諷ふ歌の

  章句を翻訳する事左のことし

左丁

   蝦夷国はしめて開けし時に十二一重の美服を着

   したる神と只一重の麁服を着したる神とふた

   神の天降りける時に美服を着したる神をは尊く思ひ

   て此国に神とゝまりたまへと祈り尊敬しけるに麁

   服を着したる神をは信し近よらす依て其神天上

   して終に再ひ降り玉はすまた美服を着したる

   神は此国に留り給ふ此神は粟稗の神にて麁服

   を着したる神は米穀の神なりしか天上し給ひ

   し故蝦夷国は酷寒の地なれは十二一重の神へ

   此国へ留り玉へと祈りしか種穀の多き粟稗の

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