アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language Aynuitak Huskokampi

北海随筆 Page 17

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右丁

  ウヤより陸続き五十里計りといへり此タライカイより北

  方にあたりてサンタンマンチウといふ所あり是北高麗也

  と松前ものはいへりマンチウは満州歟サンタン未考

  錦青玉等も此両国よりタライカイ渡し来るタライ

  カイの者ともは両国へ商に行て常に交易するとなり

  言語は蝦夷とは又違ひて通セさるゆへタライカイの

  幼稚成者を両国へ渡し置て言語ならハセ是を以

  通辞とセりサンタンマンチウともに文字もあり人物

  よし米酒たはこもある故交易物は鉄類を望む鍋

  釜出刃の類を渡すとなり山田久右衛門といふ船頭

左丁

  ソウヤ行けるに折節サンタンの者共来り合て物語等

  セり此久右衛門は両年蝦夷へ渡東西海共に夷地功者成

  ゆへに言語も通しサンタンの者ともと咄合て此者とも其

  称美し巻物をあたへけるを披きて見るに大小の文字

  書まセ多くハ蛮字と見へて梵字のことし又漢字も

  ありて真文字に書たり本邦の三社の詫のことくに

  書くたして上中下三段に大き成朱印を押セり何といふ

  事しれさる故松前へ帰りて領主へ上けるに学僧共

  寄られ吟味ありけれとも蛮字故知れかたく何とも

  分ちかたく右の書物は領主へ納むとなり

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