アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language Aynuitak Huskokampi

北海随筆 Page 30

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右丁

  高山にて平地なき所故格別に高山と見るもなし臼ヶ嶽

  より五六十里奥にシリヘツ山といふあり富士山を直に移居

  たることくなる高山なり然れとも富士十にして三ッは低

  かるへし南部にて岩鷲山津軽にて岩城山は南部津軽

  の富士と称美す形状は少し似たる所もあれとも高さは

  富士の三分一なるへしシリヘツ山は此両山よりは倍セし高さ

  なり蝦夷中の高山と船乗の者とも称て松前領分中央の

  大山は仙見ヶ嶽といふ松前より八里あり山々の峠を越

  事十一峠にして仙見ヶ嶽の半腹に至る此絶頂へ登りて

  見る時は目力の及ふ所はさへきる山なし南は南部焼山

左丁

  より津軽の岩城山西はケンニチの嶽ヲコシリ海中に見へ東は

  箱館なり北へ続て群嶺連り陽日ユラツフ遠く松前は

  直下にして船の寄も見ゆるなり是松前中の金銀山の

  根本也金銀山の事も本業なれハ深山幽谷へ分入て人力の

  及ふ所まては吟味セりしかれとも土地広金銀山数多の

  事にて中〳〵十分一もいまた見極めす増て蝦夷地〳〵懸てハ

  数年を歴るにあらすハ吟味をかたかるへし

一 常憲院様御治世の初め松前御領主へ御尋有て蝦夷

  の地理図指上られ狩野祐甫に命せられ写とりて

  上りたるといへり又黄門光國卿蝦夷地の国廻御糺の為

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