アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language Aynuitak Huskokampi

北海随筆 Page 33

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右丁

  織家事を勤る事本邦よりは女の心さし貞なり

一 婚姻は一類の縁を引て取組一類ならさるは取組す親族ハ

  其末々まても睦ひ遠所にありといへともいひかわして

  因縁絶る事なし家来は世々家来也是も他へかセし事

  ならすもし悪事あれハ其邑を追払追放の者は又他村へ

  行て雇となる今松前領内に蝦夷人あり是は古しへ

  よりの蝦夷人にはあらす大かた追放のものともなり

一 津軽南部にも蝦夷人あり言語通セすといへとも頭ハ月代

  を少し計剃はんかうにして髭あり此蝦夷人は本邦住

  古よりの蝦夷人なり故に松前蝦夷と出会する事を

左丁

  のそます系図を糺して其差別をするなり外ヶ浜ウテ

  ツといふ所に四郎三郎といふ蝦夷人ハ巨擘者にて智謀

  本邦の人におとらす外ヶ浜の蝦夷人の酋長なる故に弘前

  大守へも目見をするなり予一日過りしに娘二人あり

  琴を弾して歌曲をなして饗応したり

一 蝦夷村の首長をオトナといふ則本邦の名主也松前より令

  を此者に伝へて威権あり蝦夷人とも慎て此下知に随ふ

  春毎に産物を乗セて松前に来り領主へ礼をなセり甚

  恐れつゝしみたる様体なり松前へ着船して木屋へ上り

  休息し居ともいまた目見済さる内は外へ出す酒もり

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