Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

蝦夷紀行 第3コマ

龍谷大学図書館 · 491.7-26-W-3 · 画像の利用条件 · IIIFマニフェスト

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  1. 川普京 426字
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となすへき者を撰みやとふといへ共此年の夏

初見分の時従ひ行し蝦夷等帰り来て後奥地

異族の夷情悍猾の甚しき又ハ土風の異行路の難苦

なる事を語り伝へけれハ従行へしといふもの

壱人もなく彼是して日数八日の間此所に遅

滞し種〳〵の謀をなして漸く船子六人を雇ひ

八月三日此所を発船し日数十三日を経て同十五日

に泊しぬるに翌十六日数十人船六艘ニ

乗組此所に来り従夷を捕へて種々の謎言妄語をな

し奥地に至る事成かたしなと罵り且其齎し行

所の糧酒諸雑器も暴に奪ひ取んとしける故従夷は

大に恐怖のし言語ハ通せす実に施すへき策なく

よく〳〵従夷を諭して其暴意に逆せさらしめ其程

をはかりて米酒なと若干分与し其心を慰けれは

漸にして暴を止り船を出して南方に進み去りぬ

従夷其始末を察して是から南方に帰り去らんと

云出し更に奥地に進むへしと云者なかりしかは

苦心する事只ならすといへとも夷のいふ所実

に眼前の所なれは其恐怖する事其理なきとあらす

さらハとて是ゟ帰り去時ハ何時ニか奥地に至り得へ

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