龍谷大学図書館 · 491.7-4-W-2 · 画像の利用条件 · IIIFマニフェスト
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- 三上正昭 434字
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右丁
舅の久々逢されは懐敷珍しとて対面の酒宴あり
余も其聟のと倶にか宅え行
けるに亭主は上座の右の隅に居り聟の賓
客は下座の左の隅に居る於是相互に恐々
として言語を発せす暫く有て家来の長夷進み
出て聟のに挨拶いひけれともと
て蝦夷の切口上には請答をいふ此時は平日の言葉
とは大に違ひ予か耳へは一向にしれすたゝ能視て
ゐるのみ也夫より相互に席を進みより舅と聟と
額と額とを突合せ左右の手にて渠か両耳をは
左丁
某かおさへ某か両耳をは渠か押へて相互に相生に
無言に感涙涕泣する事良暫くなり感涙涕泣
やみて坐を退き相互に再拝してにて時
宜を演説する也其後尋れは親類親族に中絶して
久しふりの対面には此礼儀有事也といへり夫より
酒宴はしまり蝦夷の土人大勢群集せし事也其
うちに赤人三人有予と三ケ国の人物寄合にて打解
たる酒興によりて蝦夷歌を諷ひ蝦夷踊り又赤人
は赤人歌に赤人をとりをしたり予もの戯歌
を諷ふて相互に遠慮斟酌もなく再ひ逢れぬ坐