Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

北海随筆 第38コマ

筑波大学附属図書館 · 画像の利用条件 · IIIFマニフェスト

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  1. 三上正昭 465字
2026年4月30日保存
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右丁

  初けるにや此文句を翻訳セは大略知るへきなれとも

  夷語に能通セし通詞なし又文字なしといへとももの毎

  覚置にハ縄を結ひ置或は木にきさを付置心覚とす何年

  過ても此心覚わするゝ事なし商船へ至て勘定の

  入事あれハ彼結ひたる縄ときさある木なと出して去年

  の事をも審りに弁するとなり往古結繩の意も此の

  ことき歟物覚よきのみならす物を見るにもとき事あり

  一村の者なれハ足跡を見て是を知る更に見違ひなし

  又忍ふ事上手にて禽獣を射るに草莽の中を

  くゝり腹はいになりて仕寄るに禽獣更に知る事なし

左丁

  となり医薬なきはなけかわしき事也夫故疱瘡麻疹時

  疫等にて死亡の者多しよつて病を怖れ死を嫌ふ事

  常人よりも甚し病者あれハ父子兄弟といへとも打捨て

  山へ逃込見殺しにするとなり死者の取置は新しき

  を着セ新しきむしろに包み山中へ埋む秘蔵

  セしものとも残らす菰に包み同所に置り家は焚て

  仕廻家内の者共は又別に家居セり壮年なれとも死の

  用意は予め心懸置となり死者の婦はかふりものを

  して面をあらわさゝる事凡三年又再ひ嫁セすといへり

  惣して女の心貞実にして嫉妬の気なく夫に随ふ

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