アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language Aynuitak Huskokampi

北海随筆 Page 22

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右丁

  物語しけるは一とセ難風にて数百里の外へ吹出されたり

  し時漸嶋を見付て船を寄けるに其嶋のものとも男女の

  差別もなく皆一眼にてありけるまゝ恐ろしき事に

  思ひて舟を差出しけるに大勢渚へ出て物なといひ

  けれとも何といふ事ともわかちかたく通セすキイタツフ

  よりは北に当りたる嶋のよし也又東へあたりたる嶋の

  内に熱国ありて毛髪縮みたる夷人有ともいへり

一 キイタツフより二十里手前にアツケシといふ所あり

  大材を出す八年以前南部商人辻文左衛門といふ者

  始てアツケシの山入して材を出セりみな帆柱に用ゆ

左丁

  へし此時アツケシより直に江戸へ乗付鉄砲洲の材木問屋

  右の材木共揚たり大材故価を待て今に残りてあると

  なり此乗方大洋を来りて甚た近しといへりさもある

  へきなり蝦夷地の形状北より東へ広し南部の向ひ

  東北にあたる地より横に東海へはひこり#1出たる地勢

  凡二百里計なり古人持伝へたる地図みな杜撰なり

  辺土さも有へき事なり 本邦の地図といへとも微と

  するに不足事あり薩摩ハ西国の限り仙台は東国の

  限り風馬牛も不及然るに薩摩の沖乗の漁舟と仙台

  金花山沖乗の漁舟と争論ある事あり又金花山へ漂着

Notes from the transcribers

  • ひこり 「**氷凝**」 氷を表す古語。 c-40dca7c6
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