University of Tsukuba Library
Transcribed
University of Tsukuba Library · Image terms · IIIF manifest
右丁
不熟して売米出さる時中一同の飢饉
にて平生糧を知らさる民ゆへ余国の饑饉よりは猶更
痛深く死亡の者も多かりけるに責て麦作をたに業と
せはかゝる時の憂は免るへし然れとも土器のものは
漁猟を以専らとし田作に心あらす其上魚猟の時と
田作の時同時なる故数百年仕馴たる業を改むへきに
あらす土器の者は魚猟を以業とし田作の百姓は隣国の
窮民を以て田作にあて百姓の業をニにする時は怠らす
して成就すへし五穀生する時に至りては国は次第に
弘まりもおのつから習覚へて穀食となるときは
左丁
則本邦の人と化すへしといへり仍て思ふ往古の
と聞ゆるは辺は残らすにて有けるを
に出来て次第に風俗を変し五穀生
して今の国となれりされははには
あらす古のの遺種なりのと
のは別種なる事を正しては血脈を引家系を
乱さゝるもの故百代の後といへとも違ふ事なしに
といふ所あり是古の関所有ける所なるへし
に蝦夷国界を去事百二十里と有は六町一里
の里数を以相考ふれは此は古の蝦夷国界