筑波大学附属図書館
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右丁
セし事あり雨後晴天の朝の山よりの勢州の浅間山 三重県南伊勢町五ヶ所浦にある五つの浅間山。 いづれも標高146m~203mの低山。
見ゆるとなり又人もへ漂着セし事もあり梅雨
後の順風によりへ直乗心易しといへりより
の焼る響雷鳴のことく近く聞ゆるといへり
はよりも乗近しと云々故により
乗近しとはいひ伝へつれとも海上の事順逆の風に
よりて遅速あれハ行路遠近の程しかと極めかたし
殊更一両度のみ乗たる事にて往返の里数にあらされハ
大洋へ押出し辺際しれさる事故近きともさしたるに
計りかたき事なり惣して西海は乗よく東海は乗
左丁
かたし西海はみなと〳〵多く第一雲霧うすし然れとも
九月よりは波あらくして乗かたく東海は湊々遠くして
雲霧ふかく朝暮に方所を失ふ又東南風あらき時ハ
つなみのことくなる一打きりの大波ある事海中不思義
の変なり又といふ事ありて大洋へ乗出して
風ゆるまる時は此潮にとられて東方へ引落さるゝ事有
筋廻しの材木船行末しらすに成たる事年々
かきりなき事なり 御当世東海廻りの御城米被
仰付といふもの相勤今に至て御廻
米之内数十艘東海を廻りて着する也是又度々
翻刻者のメモ
- 勢州の浅間山 三重県南伊勢町五ヶ所浦にある五つの浅間山。 いづれも標高146m~203mの低山。 — 三上正昭