Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

北海随筆 第23コマ

筑波大学附属図書館
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右丁

  セし事あり雨後晴天の朝の山よりの勢州の浅間山 三重県南伊勢町五ヶ所浦にある五つの浅間山。 いづれも標高146m~203mの低山。

  見ゆるとなり又人もへ漂着セし事もあり梅雨

  後の順風によりへ直乗心易しといへりより

  の焼る響雷鳴のことく近く聞ゆるといへり

  はよりも乗近しと云々故により

  乗近しとはいひ伝へつれとも海上の事順逆の風に

  よりて遅速あれハ行路遠近の程しかと極めかたし

  殊更一両度のみ乗たる事にて往返の里数にあらされハ

  大洋へ押出し辺際しれさる事故近きともさしたるに

  計りかたき事なり惣して西海は乗よく東海は乗

左丁

  かたし西海はみなと〳〵多く第一雲霧うすし然れとも

  九月よりは波あらくして乗かたく東海は湊々遠くして

  雲霧ふかく朝暮に方所を失ふ又東南風あらき時ハ

  つなみのことくなる一打きりの大波ある事海中不思義

  の変なり又といふ事ありて大洋へ乗出して

  風ゆるまる時は此潮にとられて東方へ引落さるゝ事有

  筋廻しの材木船行末しらすに成たる事年々

  かきりなき事なり 御当世東海廻りの御城米被

  仰付といふもの相勤今に至て御廻

  米之内数十艘東海を廻りて着する也是又度々

固有名・語句 →

翻刻者のメモ

  1. 勢州の浅間山 三重県南伊勢町五ヶ所浦にある五つの浅間山。 いづれも標高146m~203mの低山。 — 三上正昭