Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

蝦夷方言藻汐草 第27コマ

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Wereldmuseum Leiden

第27コマ 未着手

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国立国語研究所 乾巻

第50コマ 見開きの右頁に対応 翻刻済

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越年 リヤ

行く ヲマン▲バイ

来る アリキ

往来 バイカイ

行け バイヤン

来コい イ(ー)ツ

集む ウヱカリ

惣体 ウヱシヤマンバ

歩む アブカシ▲ウクシ〳〵

先に行 ホシケヲマン

跡に行 テシテマン

供々 ウユラリ

ふるまい マラノト【マラプト=ふるまい(宴会)】

連着はつせ イスムクテ

袵マイ イミウタシヤレイ

国立国語研究所 乾巻

第51コマ 見開きの左頁に対応 翻刻済

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計る パカリ

運ぶ ルラ

囃す グツ゚ンキ

折る カイ

いきる ホーユル

励む ユプナタラ▲アリキヽ

蹇く【なえぐ】文字は「蹇」だと思われます>[参考](https://codh.rois.ac.jp/char-shape/unicode/U+8E47/)。 寒さにはばまれて足が動かない=障害があって咲きに進めないという意味の漢字で易(えき)にそういう卦があるそうです。アイヌ語が taype an なら澱のようなものに塞がれて流れがとどこおっている、とかの意味かもしれません。 タイベアン

缺く【=欠く】 メシケ

遑 ヤヨヲカイ

入れ墨 文身 シヌイ

游く【およぐ】 マ

擂る シユル〳〵

走る チヤーシ▲ホユプ

剥く 木皮 ニカブアル

片く シヨシヲマ

このコマの語彙項目 (30)

国立国語研究所 乾巻 50・国立国語研究所 乾巻 51の翻刻による

見出し語形現代語形典拠
越年リヤ 中リヤ萱野茂 1996 riya「年を越す,越える.」; 田村すず子 1996 riya「①[自動](独立には未出。…」; 吉村冬子, アイヌ語鵡川方言日本語‐アイヌ語辞典「吉村冬子氏の言葉」(鵡川, 1996–2002)
行くヲマン ▲バイ 中オマン萱野茂 1996 oman「行く.」; Batchelor 1938 Oman「v.i. (sing.) To go. To advance. To proceed. The plural of this word is paye.」; 中川裕 1995 oman「(時間が経って)~という状況に達する;本来「行く」という 動詞の単数形であり、沙流・千歳以外の諸方言ではその意味で用いられているのだが、 この方言ではそれがアㇻパ arpa という語形にとって代られたため、このような用法 でのみ残っている。…」; 平山裕人 2013 オマン「① 行く;② 行く (オマン)」
来るアリキ 中アㇻキ田村すず子 1996 arki「(単は ek エㇰ)(二人以上が/二個以上が)来る。…」; Batchelor 1938 Araki「v.i. (pl.) To come. Syn: Ariki.」 and Ariki「v.i. To come (pl. of ek). Syn: Araki.」; 平山裕人 2013 アリキ¹「① 来る;② 来る(アラキ)」
往来バイカイ 低パイェカイ切替英雄 2004 Kushiro vocabulary payekay — 四宅, paykay — 八重, and payeokay/payokay; Batchelor 1938 Payekai「v.i. To travel. Go.」; 中川裕 1995 omanan「(単) パイェカ(イ) payeka(y)(複)。…」
行けバイヤン 中パイェ ヤン田村すず子 1996 paye「(単は arpa アㇻパ) ①(二人以上が)行く。…」 and yan — imperative particle; 平山裕人 2013 パイヤン「① 行け;② 行く(パイェ)、〜しなさい(ヤン)」; 太田満 2022 さようなら, comparison only
来(コ)いイーツ 推定エㇰ平山裕人 2013 イツ「① 来い;② 来る(エク)」 and イーツ「① 副(そ)える;② 〈釧路〉一緒に。連れになる (イトゥラ)」; 田村すず子 1996 ek「(複は arki アㇻキ)(一人が)来る。…」 and yan — imperative examples; 中川裕 1995 ek「(単)アㇻキ arki(複)。…」; アイヌ語鵡川方言日本語‐アイヌ語辞典 こい
集むウヱカリ 低ウエカリBatchelor 1938 Uwekari「v.i. To collect. To congregate. To accrue. To accumulate. / n. A congregation.」, verb and noun entries; 田村すず子 1996 uwekari「①[自動][単](複は uwekarpa ウウェカㇻパ)(他の語の構成部分として)互いの方に向かって寄って来る(独立の自動詞としての用例はない)。…」; 平山裕人 2013 ウエカリ「① 集む;② 集会スル (uwekari)」
惣体ウヱシヤマンバ 推定ウエサマンパBatchelor 1938 Uwesamamba「adj. All. Entirely. Syn: Obitta.」; 平山裕人 2013 ウエシヤマンバ「① 想躰 (そうたい);② 総テ、全体ニ (uwesamba)」; アイヌ語訳新約聖書「使徒言行録」2:14 and「ルカによる福音書」21:35 (ジョン バチェラー, 1897)
歩むアブカシ ▲ウクシ〳〵 中アㇷ゚カㇱ田村すず子 1996 apkas「歩く(走ったり飛んだり車に乗ったりして移動することを含めて言う。…」; 萱野茂 1996 apkas「歩く.…」; 平山裕人 2013 アプカシ「① 歩む;② 歩く(アプカシ)」
先に行ホシケヲマン 中ホㇱキ オマン田村すず子 1996 hoski — first/before; 萱野茂 1996 oman「行く.」; 平山裕人 2013 ホシケオマン「① 先に行く;② 先に (ホシキ)、行く (オマン)」; アイヌ語アーカイブ「クマと一緒に逃げた娘」(1983)
跡に行テシテマン 推定テシテマン平山裕人 2013 オシオマン「① 後に行く;② 後(osh)・行く(oman)」, semantic comparison only; 田村すず子 1996 hoski — following example; 織田ステノ, アイヌ語アーカイブ「切羽が取り持った縁(1980)」(静内, 1980)
供々ウユラリ 推定ウユラリ平山裕人 2013 ウユラリ「① 供々;②」; 田村すず子 1996 utura「①[自動]一緒にいる、 同伴/同行する。…」; 萱野茂 1996 utura「一緒(である),連れ,同伴者.…」
ふるまいマラノト 低マラㇷ゚ト萱野茂 1996 marapto — feast; Batchelor 1938 Marapto「n. A feast. Bear’s ears. As:—Marapto an, “to keep a feast.”」; 田村すず子 1996 maratto — second sense; 平山裕人 2013 マラプト「① 振る舞い;② 宴、饗宴、祝宴(マラプト)。 〈番〉振回(マラプト)」
連着はつせイスムクテ 推定イヌムㇰテ平山裕人 2013 イヌムクテ「① 連首はずせ;②」; 藻汐草 国語研本 乾 p.50
袵(マイ)イミウタシヤレイ 推定イミ ウタサレ平山裕人 2013 イミウタシヤレイ「① 袵(まい)(※えり、たもと、そで);② 着物(イミ)だが…」; 中川裕 1995 imi「着物を着る。…」 and utasare「〜を交換する; →タサ tasa。」; 田村すず子 1996 utasare「(複は utaspare ウタㇱパレ)[u-tasa-re 互い・と交代する・させる] …をとりかえる、 交換する(「ばくる」)。…」; 新井田セイノ, アイヌ語鵡川方言日本語‐アイヌ語辞典「新井田セイノ氏の言葉」(鵡川, 1996–2002)
計るパカリ 高パカリ田村すず子 1996 pákari「(重さ/かさ/長さ)を計る。…」; 萱野茂 1996 pakari「(目方,長さを)計る.…」; 富田隆 2021 pakari「(目方 長さを)計る」
運ぶルラ 中ルラ田村すず子 1996 rúra「①…を運ぶ、 …を持って行く/来る。…」; 萱野茂 1996 rura「戻す,返す,返済する.… / 運ぶ.… / 送る,見送る.…」; 中川裕 1995 rura「~を運ぶ。…」
囃すグツ゚ンキ 未解釈太田満 2022 はやしたてる and はやし; 萱野茂 1996 hetce「合の手:ユカㇻを聞いている時の合の手.…」; 中川裕 1995 hetce「ユカラで、聞き手がヘーツ、ヘーツという感じで合いの手を入れる。」; 切替英雄 2004 Kushiro vocabulary kutunrek
折るカイ 中カイ田村すず子 1996 kay — breaking and carrying entries, and kaye; 萱野茂 1996 kay「折れる.… / 背負う,負う,おぶる.…」 and kaye「折る.…」
いきるホーユル 未解釈平山裕人 2013 ホーユル「① いきる;②」; 田村すず子 1996 hoyupu「(複は hoyuppa ホユッパ)[ho-yupu 尻・を締める](一人が) 走る。…」 and hoyuppa「(単は hoyupu ホユプ)(二人以上が)走る。…」, comparisons only
励むユプナタラ ▲アリキヽ 低ユㇷ゚ナタラ田村すず子 1996 yupnatara「しっかりしめてある。…」 and yupu「(複は yuppa ユッパ) …を締(し)める、 …をきつく締める。…」; 富田隆 2021 yupnatara「しっかりと」; Batchelor 1938 Yupu「v.t. To do earnestly. To do with might. To pull. As: — Kiroro yupu wa ki wa en kore, please do it with all your might.”」; 平山裕人 2013 ユプナタラ「① 励む;② 熱心二為ス(yupu)」
蹇くタイベアン 未解釈萱野茂 1996 taype/taype(he) — sediment and offspring entries; 田村すず子 1996 taype(he)「(概の例はない) …の子(人間のみ、 悪口、 憎らしくて言う言葉)。…」 and an「(… と)言う。… / …ですか? …だなあ! hunna an? フンナ アン? だれですか? hńna póho an? フンナ ポホ アン? だれの息子ですか。… / 夜。… / …しなさい、 …なさいませ。… / (複は oka オカ) ①ある、 いる、 存在する、 滞在する、 住む、 起こる。… / ①(自動詞の後に置かれて、 その自動詞が動名詞として主語となり、 この an アン が述語自動詞として機能する。…」; 吉村冬子, アイヌ語鵡川方言日本語‐アイヌ語辞典「吉村冬子氏の言葉」(鵡川); 平山裕人 2013 タイベアン「① 裁く;② 〈釧路〉憎らしくて言う言葉 (タイベ)」
缺くメシケ 低メㇱケ田村すず子 1996 meske「もげる、 はがれる。…」 and mesu「(複は mespa メㇱパ)[mes-u (はぐ/もげる等を表す語根)・(他動詞形成)] ①…をもぐ/もぎとる/はぎとる/掻いて取る/そぐ/むしる。…」; 萱野茂 1996 meske「欠ける,剥がれる.…」, meskere「剥がす.」 and mesu「むく,剥がす,削り取る.」; 平山裕人 2013 メシケ「① く(※かくーかけら);② 欠ける(メシケ)」
遑ヤヨヲカイ 推定ヤイ オカイBatchelor 1938 Yai — adverb entry with Yai okai; 田村すず子 1996 okay「(単は an アン)[oka オカ 1《ある、 いる》が pe ペ《もの、 こと》および -pa パ (複数語尾)の前でとる形] ある、 いる。…」, comparison only
入れ墨 文身シヌイ 高シヌイェ田村すず子 1996 sinuye「入れずみをする。…」; 萱野茂 1996 sinuye「いれずみ(をする).…」; 中川裕 1995 sinuye「入墨;<si-「自分」nuye「〜を彫る」。」; 平山裕人 2013 シヌイ「① 入れ墨 (文身);② いれずみ (シヌイェ)」
游くマ 中マ田村すず子 1996 ma — swimming entry; 萱野茂 1996 ma — swimming entry; Batchelor 1938 Ma — swimming entry
擂るシユル〳〵 未解釈平山裕人 2013 シュルル「① 擦る;②」; 田村すず子 1996 siru「…をこする。…」 and isiru「他の物にすれる。…」; 萱野茂 1996 siru「こする,擦(す)る.…」; 中川裕 1995 siru「~をこする。…」; Batchelor 1938 Shiru「v.i. To rub. To grind. To chafe. Abrade. Syn: Ishiru.」
走るチヤーシ ▲ホユプ 中チャㇱ萱野茂 1996 cas「走る.」; Batchelor 1938 Chash — running entry; 中川裕 1995 cas「ひとっぱしり;合成語・常套句の中でのみ用いられる。…」 and casi「城。…」; 平山裕人 2013 チャーシ「① 走る;② 走る (チャシ)」
剥く 木皮ニカブアル 未解釈Batchelor 1938 Nikapu「n. The bark of trees, especially the bark of a linden tree. Syn: Nikap.」; 富田隆 2021 nikap — bark entry; 平山裕人 2013 ニカプアル「① 剝ぐ;②」
片くシヨシヲマ 推定ソㇱ オマBatchelor 1938 Soshi「v.t. To peel off. (sing). To skin.」 and Soshi-oma「adj. Peeled off.」; 田村すず子 1996 sos「(所は sosi(hi) ソシ(ヒ)) ①薄片、 重なっている紙や層など薄いものの一枚一枚。…」 and oma「(複は o オ)(「もの」が主語、 「場所」が目的語) …に位置する、 …にある、 …に入る/の(載)る/置かれる/つく。…」, comparisons only; 平山裕人 2013 ショシオマ「① さく;②」