Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

蝦夷方言藻汐草 第39コマ

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Wereldmuseum Leiden

第39コマ 未着手

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国立国語研究所 乾巻

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なぞ レキ〳〵

山彦 ハウヱイシルンニンバ

吹く ウグー

嘆息して嗷サケぶ ベウタケ 又哭声

号令 アシユル

呪詛 ツ゚シユ

由来 ウチヤシクマ

濫觴 ヘベンケ

告る ウーシテ

譌 イコシユンケ▲クチカンナ

闘論 ウコイキ▲ウコハワシ

問ふ ウコイビシ

演舌 ヤイラプ▲マツ゚ク▲ドウ

息ふ パーリヽ

  呼はウグ

  吸はシユヒル

国立国語研究所 乾巻

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諠 イネビタラ

恥しい ヤイシトマ▲ヤイニコロシ▲

    ヤイノカンナカル

いや コチヤン

悪心 イヱボコ▲フムニシテ【ラムニシテ】

淋し シヽム▲シヽユム

悲し イホマシイ

重んす イトモコケアイヌ▲アイノコル

物すごい ヤイコシヽム

薬 クスリ▲クシリ

毒 シユルク

甘い ルラ▲ルラコル▲ルラビリカ

辛い バルカル▲ルンノ

淡い ジヤン▲バン

酸い ヌカイ

このコマの語彙項目 (31)

国立国語研究所 乾巻 74・国立国語研究所 乾巻 75の翻刻による

見出し語形現代語形典拠
なぞレキ〳〵 低機械読解・辞書照合済ウレㇰレㇰBatchelor 1938 Urekrek 謎
山彦ハウヱイシルンニンバ 低機械読解ハウェ ウシレン ニンパ平山裕人 2013 第3部 ハウエイシルンニンバ「① 山彦;② 音、声(ハウェ)、誘い合う(ウシレン)、引く(ニンバ)?」(②は萱野辞典による)
吹くウグー 低ウクBatchelor 1938 Uku「v.t. To blow. As: —Abe uku, “blow a fire.” Syn: Ewara.」, p.530; 平山裕人 2013 ウグー¹「① 雑 (まじ) わす;②」; 平山裕人 2013 ウグー²「① 吹く;② 吹く (uku)」; アイヌ語教材テキスト「石狩川のアイヌ語(中級) ステップ40 接続助詞と動詞を組み合わせた表現2」(石狩川, 2014); アイヌ語教材テキスト「十勝のアイヌ語(中級) ステップ 40 接続助詞と動詞を組み合わせた表現 2」(十勝, 2012).
嘆息して嗷(サケ)ぶ又哭声ベウタケ 中ペウタンケ中川裕 1995 pewtanke「(女性が)危急の叫びをあげる。…」; 萱野茂 1996 pewtanke「危急を知らせる叫び声.」; Batchelor 1938 Peutange「n. & v.i. A call for help. A call in case of fire or danger. Syn: Haukotpare. Kimak-hau.」; Batchelor 1905 Peutange; 千葉伸恵 2002 pewtanke「危急の叫び」; 富田隆 2021 peutanke「危急を知らせる叫び声(ホーイ) (rimimseに同じ)」; 川上まつ子, AA研アイヌ語資料「川上まつ子さん口演・欠ヶ端和也聞き起こし・訳注:uwepeker ウウェペケㇾ 民話 10」(沙流, 1978).
號令校訂
旧翻刻:号令
校訂理由

The facsimile writes the traditional 號 in 號令. Record the visible glyph through a separate correction while retaining raw 号令 and the complete Ainu form アシユル. The script correction does not identify the command sense.

#5
アシユル 低機械読解アㇱスル平山裕人 2013 第3部 アシュル「① 号令;② 評判、噂、名声(assuru)」(②はバチェラー辞典による)
呪詛ツ゚シユ 中ト゚ス田村すず子 1996 tusu「①神おろし(巫術)をする(神がのりうつって、 神の言葉を言い、 神の力で普通の人にはわからないことを当て、 普通の人にはできないような癒し(いやし)などを行う)。…」; 萱野茂 1996 tusu「呪術:占う,占いによって託宣を出す.」; Batchelor 1938 Tusu「v.i. To prophesy. Magic. Shamanism.」, p.517; 平山裕人 2013 トゥシュ「① 呪詛;② 呪術(トゥㇱ)」; 富田隆 2021 tusu「トゥス (神おろし=巫術、呪術) (神が女にのりうつり、神の言葉を伝えたり、医術を施したりする)」; 横山裕之, アイヌタイムズ「第24号 noya」(沙流・千歳, 2002); 浅井タケ, 浅井タケ昔話全集 I, II「チッポ虫」(小田洲, 1989); 浅井タケ, 浅井タケ昔話全集 I, II「アザラシの胃袋のソリ」(小田洲, 1989).
由来ウチヤシクマ 低機械読解ウチャㇱコマ平山裕人 2013 第3部 ウチヤシクマ「① 由来;② 説教、講義、云伝(uchaskoma)」(②はバチェラー辞典による)
濫觴ヘベンケ 低機械読解ヘペンキ平山裕人 2013 第3部 ヘベンケ「① 濫觴 (※らんしょう―物事の始まり);② 生長スル (hepenki)」(②はバチェラー辞典による)
告るウーシテ 低機械読解イウㇱテ平山裕人 2013 第3部 ウーシテ「① 告る;② 〈方〉伝える(iuste)〔旭〕」(②は〈方〉による)
譌イコシユンケ ▲クチカンナ 高イコスンケBatchelor 1938 Ikoshunge「v.t. To lie to. To cheat. To gull.」; 平山裕人 2013 イコシュンケ「① 偽;② (私に) 嘘を言う (イコスンケ) / ① 偽り;② (私に) 嘘を言う (イコスンケ)」; 千葉伸恵 2002 ikosunke「人をだます」; 富田隆 2021 ikosunke「(私に)嘘を言う」; ジョン バチェラー, アイヌ語訳新約聖書「テモテへの手紙一」(北海道, 1897).
闘論ウコイキ ▲ウコハワシ 中機械読解・辞書照合済ウコイキ平山裕人 2013 第3部 ウコイキ「① 闘論;② けんか(する)(ウコイキ)」(②は萱野辞典による); 田村すず子 1996 ukoyki「いじめ合う、 けんかする(口論ではなくなぐり合いや取っ組み合いなどをして)。…」
問ふウコイビシ 推定機械読解ウコイピシBatchelor 1938 Koipishi「v.t. To judge. To enquire into.」; 田村すず子 1996 i-「①[人接 i= イ 5 の ④の用法](他動詞・後置副詞・位置名詞など、 目的語を取る語に接頭して、 その目的語の代りになる。…」
演舌ヤイラプ ▲マツ゚ク ▲ドウ 低ヤイラㇷ゚Batchelor 1938 Yairap 歌, p.570; 平山裕人 2013 第3部 ヤイラㇷ゚「① 演舌;② 歌 (yairap)」; 太田満 2022 きょうくん・きょういく(比較対象); 堀悦子, アイヌ語ラジオ講座テキスト2000年第2期「11」(浦河, 2000); 小松和弘, アイヌタイムズ第29号「Samani un aynu itak kampisos an=kar」(様似, 2004)
息ふパーリヽ 中機械読解・辞書照合済パリリ春日勇人『アイヌ語方言データベース』2016シート バーリ pariri 気、息立登る; 平山裕人 2013 第3部 パーリ 息う
呼はウグ 低機械読解ウク平山裕人 2013 第3部 ウグー「① 雑 (まじ) わす;② / ① 吹く;② 吹く (uku)」(②はバチェラー辞典による)
吸はシユヒル 未解釈
諠イネビタラ 低機械読解イヌピタラ平山裕人 2013 第3部 イ𛄧ピタラ「① 誼(よしみ);② 欲セズ、嫌フ(inupitara)(※逆の意味になる)」(②はバチェラー辞典による)
恥しいヤイシトマ ▲ヤイニコロシ 中機械読解・辞書照合済ヤイシトマ田村すず子 1996 yaysitoma「はずかしがる、 はずかしい。…」; 富田隆 2021 yaysitoma「恥ずかしがる、恥ずかしい、シャイな」
恥しいヤイノカンナカル 推定機械読解ヤイノカンナカㇻ平山裕人 2013 第3部 ヤイノカンナクル「① 恥ずかしい;② 〈方〉の「恥ずかしい」にい」; Batchelor 1938 Yainikonnakare「v.i. To be ashamed. To be put out of countenance. Syn: Aiporosakka. Yaishitoma. Yainekonare.」
いやコチヤン 低コチャン春日勇人 2026「アイヌ語・語彙DB」2026年6月2日版 シート「藻1792」;見出し コチヤン「いや」
悪心イヱボコ ▲フムニシテ 低機械読解イウェンテㇷ゚平山裕人 2013 第3部 イエボコ「① 悪心;② 「悪鬼、悪魔」で (iwentep)」(②はバチェラー辞典による)
淋しシヽム ▲シヽユム 低機械読解・辞書照合済ニㇱム平山裕人 2013 第3部 シシム 〈K〉寂しい(nismu); Batchelor 1938 Nishmu 寂しい、淋しがる
悲しイホマシイ 低機械読解イホマ平山裕人 2013 第3部 イホマシイ「① 悲しい;② 憐憫(ihoma) / ① 哀れ;② 憐憫(ihoma)」(②はバチェラー辞典による)
重んすイトモコケアイヌ ▲アイノコル 推定機械読解イトㇺコケ アイヌ平山裕人 2013 第3部 イトモコケアイヌ「① 重んず;②」; 田村すず子 1996 itomkokanu 人の言うことに従う; aynukor 尊敬する
物すごいヤイコシヽム 低ヤイコニㇱム藤田護 2022, 千葉大学ユーラシア言語文化論集24, printed p.387, notebook p.58, line 5802; 平山裕人 2013 ヤイコシシム.
藥校訂
旧翻刻:薬
校訂理由

The facsimile writes the fuller 藥 glyph, with 樂 beneath 艹. Record that visible form separately while preserving raw 薬 and both Ainu alternatives クスリ and クシリ. The compact mark beside the first ク remains uncertain and does not establish a グ correction.

#10
クスリ ▲クシリ 高クスリ田村すず子 1996 kusuri「薬。…」; 萱野茂 1996 kusuri「薬.」; Batchelor 1938 Kusuri「n. Hot springs. Medicine.」, p.284; 富田隆 2021 kusuri「薬」; 平山裕人 2013 クスリ「① 薬;② 薬(クスリ)」; 中川裕 1995 kusur「釧路。」, p.180.
毒シユルク 高スㇽク田村すず子 1996 surku「トリカブト(「ブシ」)(根も葉も含めて)。… / 毒(昔はトリカブトの根の毒が用いられた)。…」; 中川裕 1995 surku「①トリカブト(植物);スㇽクキナ surkukina とも。…」, p.248; Batchelor 1938 Shiuruku「n. Aconite poison. Syn: Surugu.」, p.475; Batchelor 1938 Surugu「n. Poison. Wolf-bane. Aconite poison. Poison of any kind. Aconitum subcuneatum, Nakai. An antidote against poison.」, p.485; 富田隆 2021 surku「③女神 <神謡> / ①トリカブト <根を採取しクマなどを捕るときの矢毒に用いた(北海道、樺太)> / ②毒 矢毒」; 平山裕人 2013 シュルク.
甘いルラ ▲ルラコル ▲ルラビリカ 低ルㇽ春日勇人 2026「アイヌ語・語彙DB」2026年6月2日版 シート「藻1792」;見出し ルラ「甘い」
辛いバルカル ▲ルンノ 中機械読解・辞書照合済パㇻカㇻ平山裕人 2013 第3部 パルカル「① 辛い;② 辛い (パラカラ)」(②は萱野辞典による); 萱野茂 1996 parkar「②焼酎.… / ①辛い.」
淡いジヤン ▲バン 中機械読解・辞書照合済サン平山裕人 2013 第3部 シヤン「① 棚;② 棚、干し棚 (サン)」(②は萱野辞典による); 中川裕 1995 san「(単)サㇷ゚ sap(複)。… / 戸外で山菜類などを干すために作られる棚。…」
酸いヌカイ 推定機械読解ヌカイ平山裕人 2013 第3部 ヌカイ 酸い