Aynuitak Huskokampi Aomarepu アイヌ語古記録データベース Early Records Database of the Ainu Language

蝦夷方言藻汐草 第29コマ

比較する伝本
未着手

Wereldmuseum Leiden

第29コマ 未着手

画像の利用条件 · IIIFマニフェスト

このコマはまだ翻刻されていません。

翻刻に参加する →

国立国語研究所 乾巻

第54コマ 見開きの右頁に対応 翻刻済

画像の利用条件 · IIIFマニフェスト

馳ハスる ハイタ▲ヲヤツケタヲマン

嫁トツぐ アシリヒケ▲コシマツネ

鎔 ルヲ▲ルヲケレ

届トドケる ウシテ▲イウシテ

焼く シユネ▲シユネカル

炙アブる マー▲イマ

通ふる マウクシ

弾ハヂく アンヒメカル▲イピタ

担なふ シケカル

掃ふ イツ゚イヽヽ

掻く 身を キヾ

叩タヽく キツキク

鼓タヽく シタイキ

諂ヘツラふ ヤイノラムシユイ

過スグる イマカレ▲イアツカリ

国立国語研究所 乾巻

第55コマ 見開きの左頁に対応 翻刻済

画像の利用条件 · IIIFマニフェスト

過て イマカケ

餞け【はなむけ】漢字は明らかに食偏なので餞別の餞じゃないかと思います。送り仮名が「け」なら読み方は「はなむけ」です。でもアイヌ語のウツ゚ベシヌは手持ちの辞書ではそれっぽい単語をみつけられませんでした。 ウツ゚ベシヌ

挙る コテキニキリ

座興 シノツ

飢饉 ケムラム

預け置 イシツカマレ

橋渡る ルイカガクシ

突く 魚を アチユイノ▲アチユイアンカイ

沐 髪を正す ノイカル

賃を渡す ウシヤライ

煖かす【=あたためる】 アセヽカ▲ウーセ

塞ぐる イリユライ

割れる ベレケ

急き行 シヤシカネヲマン

馳けて行 ホヨブヲマン

このコマの語彙項目 (30)

国立国語研究所 乾巻 54・国立国語研究所 乾巻 55の翻刻による

見出し語形現代語形典拠
馳(ハス)るハイタ ▲ヲヤツケタヲマン 推定ハイタ平山裕人 2013 ハイタ¹「① 馳せる;②」 and ハイタ²「① 不足;② 不足である(ハイタ)」; 田村すず子 1996 hayta「(言われたこと)に背(そむ)く、 (言われたこと)のとおりにしない。… / ①足りない。…」; 萱野茂 1996 hayta「②馬鹿な,気狂い:足りない. / ①不足である.…」; Batchelor 1938 Haita「v.i. To come short of. To decrease. To be insufficient. As:—Kura naa shinep haita, "there is one saddle short." / v.i. To miss (as a mark).」
嫁(トツ)ぐアシリヒケ ▲コシマツネ 推定アシㇼ ヒケ平山裕人 2013 アシリヒケ「① 嫁ぐ;②」; 田村すず子 1996 asir「新しい。…」, hike「(hi ヒ 2 に所属形語尾のついた形だが、 hi ヒ とは意味・用法が異なる。… / ☞hike(he) ヒケ(ヘ)」 and hike(he)「もの、 ほう(二つ/二人以上のうちの一つ/一人)。…」, component comparisons
鎔ルヲ ▲ルヲケレ 低ル田村すず子 1996 ru — melting entry; 萱野茂 1996 ru「流域:川の流れにそっている地域.… / 溶ける.… / さっと,少し.… / 足跡. / 便所. / 道,道路.」; Batchelor 1938 Ru — melting entry; 平山裕人 2013 ルオ「① 鎔(※とかす);② 溶ける(ル)」
届(トドケ)るウシテ ▲イウシテ 低ウㇱテ太田満 2022, でんしょう and つたえる — Ishikari uste and iuste; 平山裕人 2013 ウシテ「① 届ける;② 〈方〉の「届ける」にない」 and ウーシテ「① 告る;② 〈方〉伝える(iuste)〔旭〕」; 中川裕 1995 uste「〜に〜を生えさせる。…」; Batchelor 1938 Ushte「v.t. To put into. To put on.」
焼くシユネ ▲シユネカル 中スネ田村すず子 1996 sune「(カンビ(樺)の皮を燃やす)明り。…」; 萱野茂 1996 sune「たいまつ,あかり,灯火.…」; 中川裕 1995 sune「ともし火;チノイェタㇳ cinoyetat に火をともした明り。」; 平山裕人 2013 シユ𛄧「① 焼く;② たいまつ、あかり、灯火 (スネ)」
炙(アブ)るマー ▲イマ 中マ田村すず子 1996 ma — cooking entry; 萱野茂 1996 ma「焼く.… / 〜して,〜て.… / 泳ぐ,水泳ぎ.…」; Batchelor 1938 Ma — cooking entry
通ふるマウクシ 推定マウクㇱBatchelor 1938 Maukush「v.i. To pass through (as the wind).」
弾(ハヂ)くアンヒメカル ▲イピタ 推定アンピメカㇻ平山裕人 2013 アンヒメカル「① 弾(はじ)く;②」; 太田満 2022, はじく — hampetopkar, hampitakkar, hampita and ampita; 千葉伸恵 2002 Mukawa vocabulary, 吉村冬子, アイヌ語鵡川方言日本語‐アイヌ語辞典「吉村冬子氏の言葉」(鵡川), ampitakar
担なふシケカル 中シケカㇻ富田隆 2021 sikekar — Shizunai; 田村すず子 1996 sike「①[概] 荷物、 背負い荷。… / ①荷物を背負う、 (トラックなどが)荷物を積んでいる。…」 and sitapkaani「…を肩にかつぐ。…」; 萱野茂 1996 sitapkaani「かつぐ:肩に乗せたり肩から背中に掛けてかつぐ.」, comparison only; 平山裕人 2013 シケカル「① になう(※肩に持つ、引き受ける);② かつぐ (シタプカアニ)」
掃ふイツ゚イヽヽ 中イト゚イト゚イェBatchelor 1938 Ituituye「v.t. To winnow.」; 萱野茂 1996 and 富田隆 2021 ituytuye「箕で糠をとばすこと」; 田村すず子 1996 tuytuye「箕(み)で(米やヒエ、 アワなど)のごみをとばす。…」
掻く 身をキヾ 高キキ田村すず子 1996 kiki — scratching entry; 中川裕 1995 and 萱野茂 1996 kiki「掻(か)く.…」; Batchelor 1938 Kiki — scratching entry
叩(タヽ)くキツキク 高キッキㇰ田村すず子 1996 kikkik「…を何度も打つ、 …をドンドン叩く、 …をボカボカなぐる。…」; 萱野茂 1996 kikkik「叩く,殴る.…」; Batchelor 1938 Kikkik — striking entry
鼓(タヽ)くシタイキ 中シタイキ田村すず子 1996 sitayki「…をたたく。… / (布)を織る。…」, kik「…をたたく、 打つ。… / (所は kiki キキ)防御(?)。…」 and kikkik「…を何度も打つ、 …をドンドン叩く、 …をボカボカなぐる。…」; 萱野茂 1996 sitayki「①叩く,殴る. / ②織る.…」; 中川裕 1995 sitayki「〜を叩く。」; 平山裕人 2013 シタイキ「① 鼓く;② 叩く、殴る (シタイキ)」
諂(ヘツラ)ふヤイノラムシユイ 推定ヤイノラㇺスイ平山裕人 2013 ヤイノラムシュイ「① 諂う(※へつらう);②」; Batchelor 1938 Noram「adj. Gentle.」, comparison only
過(スグ)るイマカレ ▲イアツカリ 推定イマカレ平山裕人 2013 イマカレ「① 過ぐる;②」 and イマカチ「① 過て(※すぎて);② 遂グル、棄テル(emaka)」; 金澤庄三郎, トピック別アイヌ語会話辞典「形・大きさ」(沙流, 1898); 田村すず子 1996 emaka「…をきらって取らない。…」; Batchelor 1938 Emaka「v.t. To discharge. To abjure. To cast away. (sing.) Syn: Osura. / v.i. To go. To withdraw. As:—Chisei otta ahun emaka, “they withdrew into the house.” Finished. Done with.」, comparisons only
過てイマカケ 低イマカケBatchelor 1938 Imakake「adv. Every other. As:—Shine to imakake, “every other day.” / post. Then. After. Thence. Below. Behind. As:—Set imakake, “behind the table.”」; 田村すず子 1996 makake「(次の形で使われる) imakake イマカケ その後ろ側の所。…」; 萱野茂 1996 imakake「向こう.」 and imakaketa「あとで,今後は,次に.…」; 平山裕人 2013 イマカケ「① 其後;② 然ル後、下、後ろ(imakake)」 and イマカチ「① 過て(※すぎて);② 遂グル、棄テル(emaka)」
餞けウツ゚ベシヌ 推定ウト゚ペㇱヌBatchelor 1938 Utupeshnu「v.t. To mourn for the dead.」; 藻汐草 国語研本 乾 p.55
挙るコテキニキリ 未解釈平山裕人 2013 コテキニキリ「① 挙げる(こぞるー白浜注);② 〈釧路〉…に手を伸ばす (コテクトゥリ)」; 切替英雄 2004 kotekturi (edition date unverified); 田村すず子 1996 kotekutapure「…を手の中ににぎる。…」 and kotekparparu「てのひらを下へ向けて…を手招きする。…」, comparisons only
座興シノツ 高シノッ田村すず子 1996 sinot「①遊ぶ(子どもだけでなく大人でも)。…」; 中川裕 1995 sinot「遊ぶ。…」; 萱野茂 1996 sinot「遊ぶ,遊び.…」; Batchelor 1938 Shinot「n. & v.i. Amusement. To amuse one's self. Syn: Shinewe.」
飢饉ケムラム 中ケㇺラㇺBatchelor 1938 Kemram「n. A scarcity. A famine.」; 田村すず子 1996 kem「針。… / (所は kemi(hi) ケミ(ヒ)) 食糧不足、 食糧がない状態、 飢餓、 飢饉。… / (所は kemi(hi) ケミ(ヒ)) 血。… / …をなめる。…」 and kemram「kemram kamuy ケㇺラㇺ カムイ 飢饉の神。…」; 萱野茂 1996 kemramkamuy「飢饉を司る神:村が飢饉になるのは,飢饉を司る神が村へ来るからと考えていた.…」; 平山裕人 2013 ケムラム「① 飢饉(※ききん);② 飢饉 (kemram)」
預け置イシツカマレ 未解釈Batchelor 1938 Shikkamare「v.t. To conceal. To hide. To keep out of sight.」; 平山裕人 2013 イシツカマレ「① 預け置く;②」; 切替英雄 2004 sikkama (edition date unverified)
橋渡るルイカガクシ 中ルイカ カ クㇱ田村すず子 1996 ruyka — bridge entry, and kus; Batchelor 1938 Ruika — bridge entry; 金澤庄三郎, トピック別アイヌ語会話辞典「橋を渡る: 金澤庄三郎」 トピック別アイヌ語会話辞典「風景」(沙流, 1898)
突く 魚をアチユイノ ▲アチユイアンカイ 未解釈Batchelor 1938 Achiu「v.t. To stick in. To drive in.」; 平山裕人 2013 アチュイ「① 突く(魚を);② 〈釧路〉刺す(アチュイ)」; 切替英雄 2004 acuy (edition date unverified)
沐 髪を正すノイカル 高ヌイカㇻ田村すず子 1996 nuykar「(髪)を梳く。…」 and kirayekar「(髪)をくしけずる、 くしで(髪)をとかす。…」; 中川裕 1995 nuykar「(髪)をすく;〈参照〉キライェカㇻ kirayekar。…」; Batchelor 1938 Nuikara「v.t. To comb as a horse's mane. To currycomb. To groom. To brush.」
賃を渡すウシヤライ 中ウサライェ田村すず子 1996 usaraye「(?) …を分ける、 分割する。…」; 中川裕 1995 usaraye「〜を分ける。…」; 萱野茂 1996 usaraye「別々にする,分ける,分配する,開く,広がる.…」; Batchelor 1938 Usaraye「v.t. To be divided.」; 平山裕人 2013 ウシヤライ「① 賃を渡す;② 分ける、分配する(ウサライエ)」
煖かすアセヽカ ▲ウーセ 中アセセッカBatchelor 1938 Asesekka「v.t. To heat. To make hot.」; 田村すず子 1996 sesekka「…を熱くする、 …を沸かす、 …を温める。…」 and sesek「①(ものが)熱い、 熱くなる、 温い、 温まる、 沸(わ)く。…」; 萱野茂 1996 sesekka「温める,熱くする,沸かす,焙る.…」; 平山裕人 2013 アセセカ「① 暖かくす;② 熱スル(asesekka)」
塞ぐるイリユライ 未解釈平山裕人 2013 イリユライ「① 塞がる;②」; 藻汐草 国語研本 乾 p.55
割れるベレケ 中ペㇾケ田村すず子 1996 perke「破れる、 割れる、 破れている、 割れている。…」; 萱野茂 1996 perke「破れる,割れる,壊れる.…」; Batchelor 1938 Pereke「v.i. To be broken. To be split. Syn: Yaske. Kone.」; 平山裕人 2013 ベレケ「① 割れる;② 破れる、割れる、壊れる、やぶける (ペレケ)」
急き行シヤシカネヲマン 未解釈平山裕人 2013 シヤシカ𛄧オマン「① 急ぎ行く;②」; 萱野茂 1996 oman「行く.」; 太田満 2022, いそぐ — yaytunaska and yayosakanke, comparisons only
馳けて行ホヨブヲマン 低ホユプ オマン田村すず子 1996 hoyupu「(複は hoyuppa ホユッパ)[ho-yupu 尻・を締める](一人が) 走る。…」; 萱野茂 1996 hoyupu「走る.…」 and oman「行く.」; Batchelor 1938 Hoyupu「v.i. To run. (sing.)」 and Oman「v.i. (sing.) To go. To advance. To proceed. The plural of this word is paye.」; 平山裕人 2013 ホヨプオマン「① 馳けて行く;② 走る (ホユプ)、行く (オマン)」