一統志
書名・碑文中国の地理書『一統志』の略称。『大明一統志』などには複数の王朝・版があり、『蝦夷島奇観』の引用だけではどの版かは決められない。北方地域の地理を説明する参照文献として現れる。
用例(1件)
- 北海道大学附属図書館 · 20コマ・7行 · 一統志
…頭上其天忽驚跳若狂者為真也時珍曰按唐書云骨𧰹獣出遼西営州及結骨国一統志云膃肭臍出女直及三仏斉国獣似狐脚高如矢走如飛取其腎清油名膃肭臍観之則似狐之説非無也蓋似狐似鹿者其…
えぞしま きかん · Ezoshima kikan · 秦檍丸 · 地誌 · 地名 · 集字 · 目録レコード
この資料に現れる固有名・語句と、各写本の出現箇所。
中国の地理書『一統志』の略称。『大明一統志』などには複数の王朝・版があり、『蝦夷島奇観』の引用だけではどの版かは決められない。北方地域の地理を説明する参照文献として現れる。
…頭上其天忽驚跳若狂者為真也時珍曰按唐書云骨𧰹獣出遼西営州及結骨国一統志云膃肭臍出女直及三仏斉国獣似狐脚高如矢走如飛取其腎清油名膃肭臍観之則似狐之説非無也蓋似狐似鹿者其…
中国の異域の産物・動物を記した書物の題名。複数の同名書がある。『蝦夷島奇観』では朝鮮に産する「豽」の形態を論じる文を引用し、海獣との比較に用いる。
…毛色爾似狗者其足形也似魚者其尾形也入薬用外腎而曰臍者連臍取之也又異物志豽獣出朝鮮似貍蒼黒色無前両足能捕鼠郭璞曰晋時召㖫扶夷県獲一獣似狗豿文有角両脚拠此則豽有水陸二種而…
『吾妻鏡』(あずまかがみ)の別表記。鎌倉幕府の事績を編年で記した歴史書で、『蝦夷島奇観』では義経などに関する中世史の記事の典拠として挙げる。
…品多し一種全身に大水字の文理あり何れも有西夷地テシホ海辺に産せり東鑑曰仏師雲慶仏工料におくる七間々中径水豹皮六十枚とあり一トヽと云海獣あり大さ丈にあまる色頭如鼠をよ…
中国の事物を分類して記す類書。『蝦夷島奇観』では縞のある山鼠の説明に引かれ、清文鑑の「華錦鼠」とも比較される。ここでの引用は動物の名称と形態を照合するためのもの。
…発するも亦異ることなしカシケクロクチ山鼠也全体五道あり写生の如し事物紺珠曰く石虎に似り或曰清文鑑曰華錦鼠ともいへり浄玄寺よろずいろ〳〵亀田番所白鳥家すべる時皆声〳〵にさ…
『清文鑑』(しんぶんかん)は清朝の満洲語辞書・対訳辞書の系列名。『蝦夷島奇観』では北方の言語や呼称を照合するために挙がる。版により満洲語単語の説明や他言語との対応が異なる。
…ケクロクチ山鼠也全体五道あり写生の如し事物紺珠曰く石虎に似り或曰清文鑑曰華錦鼠ともいへり浄玄寺よろずいろ〳〵亀田番所白鳥家すべる時皆声〳〵にされよ〳〵と云松前箱館辺積…
薬物を解説する本草書。『蝦夷島奇観』は「烏頭」の項から、韃靼で毒矢を使うという記述を引く。引用元の書名の全称・著者は記されていない。
…本を以製す烏頭を搗爛し如図ぬりて魚獣の肉中に射込は忽然として斃る本草烏頭の条下に曰韃靼にて毒箭を用ゆるよし按するにカラフト島より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム…
紅毛人(こうもうじん)は、江戸時代に主にオランダ人を指した呼び名。広く西洋人を指す用法もある。ここでは「ヲタリカンキリ」という薬を日本へもたらす人々として記される。
…味美夏月土用の中に此蟹を得て頭中を破り大豆計りのかたき石を得る即紅毛人持来るヲタリカンキリなるもの是なり小便閉に用て奇効あり松前方言さりかにといふ捕得て地上に置けはあ…
『蝦夷島奇観』の図に付された寺院名。亀田番所・白鳥家と近接して記されるが、『蝦夷島奇観』の配置だけでは現在の同名寺院との対応を決められない。図の場所を示す標記。
…あり写生の如し事物紺珠曰く石虎に似り或曰清文鑑曰華錦鼠ともいへり浄玄寺よろずいろ〳〵亀田番所白鳥家すべる時皆声〳〵にされよ〳〵と云松前箱館辺積雪にいたれは童男女坂ある…
亀田に置かれた番所を示す『蝦夷島奇観』の図中標記。箱館周辺の役所・施設に関わる名称で、現代の亀田地区の地名とは対象の規模が異なる。
…珠曰く石虎に似り或曰清文鑑曰華錦鼠ともいへり浄玄寺よろずいろ〳〵亀田番所白鳥家すべる時皆声〳〵にされよ〳〵と云松前箱館辺積雪にいたれは童男女坂ある所に集り如図深雪の坂ゟ…
『蝦夷島奇観』の図に亀田番所・浄玄寺とともに記された家の呼称。白鳥姓の家屋・家を指すと読めるが、別史料の白鳥新十郎と同じ家であるかは当該標記から確定できない。
…虎に似り或曰清文鑑曰華錦鼠ともいへり浄玄寺よろずいろ〳〵亀田番所白鳥家すべる時皆声〳〵にされよ〳〵と云松前箱館辺積雪にいたれは童男女坂ある所に集り如図深雪の坂ゟすへり…
『日本書紀』からの引用で、野見宿祢を祖とするとされる氏族の称号。殉死に代えて土製の人馬を立てる説話の結末に現れる。『蝦夷島奇観』の「土部」は土師に関わる表記とみられる。
…樹是土物無傷人焉天皇厚賞野見宿祢之功亦賜鍜地即任土部職因改本性謂土部連等之始祖也ムカワ 地 名 ホインカル肖像クンネチロノツプ(━━━━)図シコタン島に産する狐なり毛…
『蝦夷島奇観』の「女児衣服文造」の図題に含まれる語形。少女が砂地で衣服の文様や刺繍を学ぶ図の説明に続く。図題全体との対応は確認できるが、この部分だけの訳語は『蝦夷島奇観』に示されていない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…眺めをははかり侍りて花たうて登り飽たる山路哉雄陵謹書女児衣服文造カナネチミツプアヤンノカル図女夷七八歳の頃より砂地に出て衣服の文繍をも習ふ凡女児は腰に細き緒をまとふこ…
『蝦夷島奇観』の少女が衣服の文様を学ぶ図題に含まれる語形。カナネ・アヤンノカルと続けて記され、一語ずつの訳と句全体の意味は必ずしも一致しない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…ははかり侍りて花たうて登り飽たる山路哉雄陵謹書女児衣服文造カナネチミツプアヤンノカル図女夷七八歳の頃より砂地に出て衣服の文繍をも習ふ凡女児は腰に細き緒をまとふこと六重賤…
『蝦夷島奇観』の「女児衣服文造」に添えられたアイヌ語形の一部。七、八歳ごろから砂地で文様・刺繍を習うという説明に対応するが、『蝦夷島奇観』はこの語だけの逐語訳を示していない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…侍りて花たうて登り飽たる山路哉雄陵謹書女児衣服文造カナネチミツプアヤンノカル図女夷七八歳の頃より砂地に出て衣服の文繍をも習ふ凡女児は腰に細き緒をまとふこと六重賤しきものは三…
『蝦夷島奇観』が重要な神器として図示する品の名称。松前では「鍬先」と呼び、表に革と金銀の鋲、裏に金属板があると記す。著者は古い甲冑の部材と推測する。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…習ふ凡女児は腰に細き緒をまとふこと六重賤しきものは三重まとふなりヘラシトミカモイ 松前俗 曰鍬先 大サ一尺五寸表は革を張金銀具鋲如図裏は鎚板金なる是蝦夷第一品の神器とす古昔甲革…
イナホを作る木の名。『蝦夷島奇観』は柳を使う場合も記す。知里辞典の類似形 inawnini は長万部のミズキと樺太・白浦のナナカマドに記録されており、本文の樹種は未確定。
inaw(祭具)と ni(木)を含む類似形 inawnini を比較資料とする。方言と語形に差があり、本文のイナホニとの対応は暫定。
…製なるへし按するにイナホは稲穂の語なるべし御初穂と云も亦同意なりイナホニと言木ありて造る処もありまた柳も用ゆ種々製し方あり葬祭の時は逆木を以て作る大船図夷地首長等庁に上…
イナウ(inaw)に対応する祭具名。木を削りかけにして神へ捧げる。『蝦夷島奇観』は用途による作り方の違いを記す。同書が述べる日本語「稲穂」との結びつきは著者の語源説。
沙流方言の両辞典に inaw が載り、本文の形状・用途に対応する。本文の「稲穂」説を言語分類の根拠にはしていない。
…浦湯の崎の丘より数枚堀出せり革鋏は朽て鋲のみ存し首長ヲテレキ蔵すイナホとは幣帛の心にて神に奉る夷地には布帛紙なき故に木を削りかけにして幣にかゆる本邦の大古もかくせしに…
…古もかくせしにや今正月十五日削り花をかくる其遺製なるへし按するにイナホは稲穂の語なるべし御初穂と云も亦同意なりイナホニと言木ありて造る処もありまた柳も用ゆ種々製し方あ…
首長らが船を仕立てて箱館・松前へ赴き、役所に参上することを『蝦夷島奇観』が呼ぶ語。交易や儀礼を伴う訪問を指す。同書の「初めてまみゆる」との語源比較は著者の説である。比較語:uymam(交易する)。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…船図夷地首長等庁に上る時大サ七尋半許なる舟を作り箱館松前に来るをウイマムといふ按するに初てまみゆるの訓なるべし又キイタツプクナシリ辺の首長猟虎(ラツコ)岐(シマ)にいた…
『蝦夷島奇観』の大船図で舳(船首)に付けられた名称。ナレタに続いて「一曰ナノロ」とあり、別の呼び方として示される。図中の注記と対応させて読む船体部位の語。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…(ラツコ)岐(シマ)にいたる時も此図のことく舟を飾而調之行也舳(ナレタ)一曰ナノロアチウラ表(シヨイナノケ)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モ…
『蝦夷島奇観』の大船図で舳(船首)に付けられた名称。ナレタに続いて「一曰ナノロ」とあり、別の呼び方として示される。図中の注記と対応させて読む船体部位の語。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…(シマ)にいたる時も此図のことく舟を飾而調之行也舳(ナレタ)一曰ナノロアチウラ表(シヨイナノケ)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モロ ラシカ舟…
『蝦夷島奇観』の大船図に付された船体部位の名称。舳の別名ナノロと「表」の注記の間に記される。連続した翻刻だけでは、引出線や個々の部位との対応を確定できない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…)にいたる時も此図のことく舟を飾而調之行也舳(ナレタ)一曰ナノロアチウラ表(シヨイナノケ)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モロ ラシカ舟図造製遠…
『蝦夷島奇観』の船図で「表」に対応させた語形。船の前方に関わる注記として現れるが、近接するナレタ・ナノロ等との部位の違いは不明。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…も此図のことく舟を飾而調之行也舳(ナレタ)一曰ナノロアチウラ表(シヨイナノケ)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モロ ラシカ舟図造製遠近処々にて少違あ…
『蝦夷島奇観』の大船図に付された船体・船具の名称。翻刻では「航」に添えられる。字形と図中の指示先は未確認。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…之行也舳(ナレタ)一曰ナノロアチウラ表(シヨイナノケ)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モロ ラシカ舟図造製遠近処々にて少違あり形状亦然り木を彫て…
『蝦夷島奇観』の大船図に付された語形。アシカイと縁の注記に近接して記される船体・船具の名称である。『蝦夷島奇観』の続け書きから特定の部位へ断定的に割り当てることはできない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…ナレタ)一曰ナノロアチウラ表(シヨイナノケ)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モロ ラシカ舟図造製遠近処々にて少違あり形状亦然り木を彫て抵となし木…
『蝦夷島奇観』の船図で「縁」に添えられた語形。船の舷縁に関係する名称として読める。後続する艫の注記との境界や、細部が何を指すかは不明。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…ナノロアチウラ表(シヨイナノケ)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モロ ラシカ舟図造製遠近処々にて少違あり形状亦然り木を彫て抵となし木の皮にて板をと…
『蝦夷島奇観』の舟図で、艫の注記と舟の製作説明の近くに現れる語形。丸木の底に板を綴じ、継ぎ目へ苔を詰める船の説明が続くが、この語だけの訳は明示されていない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…)名マチ航(アシカイ)シヤンマ縁(チプハルヽ)艫 一曰ウ モロ ラシカ舟図造製遠近処々にて少違あり形状亦然り木を彫て抵となし木の皮にて板をとじ付水の入ざる様にとじ合せ…
『蝦夷島奇観』の船具図で帆の近くに記された名称。近接するカチなどの注記とともに帆走用具を示す。翻刻の配列だけでは、注記が何を指すかは曖昧。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…皮にて板をとじ付水の入ざる様にとじ合せ目に苔をつむるなり船具図帆ワツカケカチ一曰ヲシヨノヱツフ走舟弓(クウ)矢(アイ)靭(イカヱツプ)図鏃は熊笹の本を以製す烏頭を搗爛し…
本文の表記 カチ · ヲシヨノヱツフ
『蝦夷島奇観』の船具図に付された語形。「一曰ヲシヨノヱツフ」という別称が続く。帆や船を動かす道具の図中注記で、正確な部位は不明。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…をとじ付水の入ざる様にとじ合せ目に苔をつむるなり船具図帆ワツカケカチ一曰ヲシヨノヱツフ走舟弓(クウ)矢(アイ)靭(イカヱツプ)図鏃は熊笹の本を以製す烏頭を搗爛し如図…
…水の入ざる様にとじ合せ目に苔をつむるなり船具図帆ワツカケカチ一曰ヲシヨノヱツフ走舟弓(クウ)矢(アイ)靭(イカヱツプ)図鏃は熊笹の本を以製す烏頭を搗爛し如図ぬりて魚獣の肉中に…
イカヨㇷ゚(ikayop)に対応する矢筒の名。『蝦夷島奇観』の弓矢図では靭にイカヱツプと記す。萱野辞典には木製・樹皮製や祭事用の矢筒も載り、材質は用例ごとに確かめる。
本文の靭という説明は、沙流方言の両辞典の ikayop(矢筒)と合う。細かな発音の変化は不明。
…具図帆ワツカケカチ一曰ヲシヨノヱツフ走舟弓(クウ)矢(アイ)靭(イカヱツプ)図鏃は熊笹の本を以製す烏頭を搗爛し如図ぬりて魚獣の肉中に射込は忽然として斃る本草烏頭の条下に曰…
『蝦夷島奇観』の弓矢図で「絃」に対応する語形。弓に張って矢を放つ弦の呼称として記される。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…の条下に曰韃靼にて毒箭を用ゆるよし按するにカラフト島より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭…
『蝦夷島奇観』の弓矢・靭の図に付された部分名称。近接する注記には別称や材質の説明も含まれるが、この語と各部位の対応は連続した翻刻だけでは確定できない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…韃靼にて毒箭を用ゆるよし按するにカラフト島より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と…
『蝦夷島奇観』の弓矢・靭の図に付された部分名称。近接する注記には別称や材質の説明も含まれるが、この語と各部位の対応は連続した翻刻だけでは確定できない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…を用ゆるよし按するにカラフト島より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と称す袖中…
『蝦夷島奇観』の弓矢・靭の図に付された部分名称。近接する注記には別称や材質の説明も含まれるが、この語と各部位の対応は連続した翻刻だけでは確定できない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…よし按するにカラフト島より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と称す袖中抄曰あさ…
『蝦夷島奇観』の弓矢・靭の図に付された部分名称。近接する注記には別称や材質の説明も含まれるが、この語と各部位の対応は連続した翻刻だけでは確定できない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…にカラフト島より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と称す袖中抄曰あさましや千島…
『蝦夷島奇観』の弓矢・靭の図に付された部分名称。近接する注記には別称や材質の説明も含まれるが、この語と各部位の対応は連続した翻刻だけでは確定できない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…フト島より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と称す袖中抄曰あさましや千島のゑそ…
『蝦夷島奇観』の弓矢・靭の図に付された名称。「鹿角ヲ以製」という材質の説明が続く。鹿角製の部材に関係する注記だが、細部がどの部位を指すかは不明。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…より製伝るかヲソル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と称す袖中抄曰あさましや千島のゑそのつく…
『蝦夷島奇観』の靭に関わる図中名称。近くには桜皮で巻くという説明がある。容器全体と部材のどちらを指すかは不明。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…ル絃 テキノシケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と称す袖中抄曰あさましや千島のゑそのつくるなる毒気の矢こ…
カリンパ(karinpa)、サクラの樹皮。『蝦夷島奇観』では弓矢・靭の図に桜皮で巻くとの注記があり、巻き付ける材料を指す。田村辞典にも樹皮の名と、舟などを結束する利用例が載る。
本文の桜皮という説明は、田村辞典の沙流方言 karinpa(サクラの樹皮)と合う。植物の種や語の内部構造は不明。
…シケ マスム シヤパ一曰ペナシルノムマカニ鹿角ヲ以製カンシ桜皮(カリンバ)ニテ巻タリ靭を婦人の宝器と称す袖中抄曰あさましや千島のゑそのつくるなる毒気の矢こそひまはあるけ…
ラㇻマニ(rarmani)、イチイの木。『蝦夷島奇観』では弓材とし、箱館近在のヲコノ木、他地域の一位・あらら木という呼称を併記する。翻刻末字の「二」は保持する。
田村・萱野各辞典と知里の植物辞典に rarmani(イチイ)が載り、本文の弓材・一位という説明に合う。末字の判読は未確認。
…くをぬりて甲のあきまをはかりてゐるといへり附子矢といふは是也夷名ラルマ二筥館近在ヲコノ木といへり弓材也飛騨国迄は一位の木といふ笏に製す一曰あらゝ木アヨツペ夷鎧の名なり按…
アイヌの鎧の名。『蝦夷島奇観』は木と皮を組み合わせると説明する。梶原洋は同書の図を、小札をつづり合わせる挂甲形式の鎧として比較している。「危き器」という語源説は同書の著者による。
『蝦夷島奇観』が鎧のアイヌ語名として記す語形。梶原の研究で史料中の鎧名と図の対応を確認できるが、現代語形・語源は確定していない。
…コノ木といへり弓材也飛騨国迄は一位の木といふ笏に製す一曰あらゝ木アヨツペ夷鎧の名なり按るに危き器と云訓なるべしれい木と皮を合せて作る兜は夷製の物を見す本邦器を用ゆ戦争の…
『蝦夷島奇観』が「軍」に対応させた語。戦いや戦争を述べる文脈で使われる。日本語の「挑」と結び付ける説は同書の語源解釈である。比較語:tumi(戦争)。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…て作る兜は夷製の物を見す本邦器を用ゆ戦争の時は礼法もあるよし軍をトミと云挑の訓略なるべし一北夷地トウベツ首長シリメキシユ甲冑拾余を蔵す其中に異鎧壱領あり閲するに緋縅…
チャシ(casi)。柵・囲い・砦を指し、歌や物語では館や神の住まいを指すこともある。『蝦夷島奇観』は首長が築く施設として図示する。同書が挙げるサシとの語源比較は著者の説。
本文の施設名は沙流方言辞典の casi に当たる。日本語との同源性や、個別のチャシ跡が果たした機能まで確定する分類ではない。
…へとも古の打かけ鎧なり蝦夷鎧は打かけ鑓の状を伝て夷製すと見へたりチヤシ図塞の名なるか其所の首長たる者何れも営造すチヤシの名を按るにサシの訛語成へし日本記息長足姫天皇条…
…夷製すと見へたりチヤシ図塞の名なるか其所の首長たる者何れも営造すチヤシの名を按るにサシの訛語成へし日本記息長足姫天皇条下云新羅草羅城とあり其外にも疏留城(サシ)避城(…
『蝦夷島奇観』の長万部の地名説話で「雪」と説明される語形。シヤマンヘと組み合わせた古名を著者が想定する。地名の成り立ちについての『蝦夷島奇観』の解釈は、語そのものの意味と一致するとは限らない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…言の如し故に旧ウアシシヤマンヘと云しを転訛して今ヲヤマンヘといふウアシは雪の称シヤマンヘは比目魚の訓也鯡漁図網(ヤ)鰊鯑魚坪(ナツホ)ヘロキ写生 松前の方言ニシムと言…
『蝦夷島奇観』が比目魚の意味とする語形。長万部の地名を説明する説話に用いられる。『蝦夷島奇観』の「比目魚」はカレイ・ヒラメ類の古い総称で、現代の一種に直ちに限定できない。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…ウアシシヤマンヘと云しを転訛して今ヲヤマンヘといふウアシは雪の称シヤマンヘは比目魚の訓也鯡漁図網(ヤ)鰊鯑魚坪(ナツホ)ヘロキ写生 松前の方言ニシムと言文 字を製して鯡の…
『蝦夷島奇観』の鯡漁の図題に添えられた表現。「ニシントリ」に対応し、魚名ヘロキと漁獲の行為を表す部分を含むと考えられる。単独の魚名とは範囲が異なる。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…つて願素の一物とはなしむる時に嘉永の丑とし弥生中旬双松亭主人蔵 ヘロキコイキ ニシントリ ホニ カスノコ …
本文の表記 ヘロキ · ニシム
『蝦夷島奇観』が鯡(ニシン)を指して用いる語形。写生図とともに春彼岸から四月ごろの漁期を述べる。近接するヘロキコイキは鯡を捕る行為を含む表現。比較語:heroki(ニシン)。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…は雪の称シヤマンヘは比目魚の訓也鯡漁図網(ヤ)鰊鯑魚坪(ナツホ)ヘロキ写生 松前の方言ニシムと言文 字を製して鯡の字を用ゆ 春彼岸より四月頃まて漁る蝦夷島何地よりも多…
…目魚の訓也鯡漁図網(ヤ)鰊鯑魚坪(ナツホ)ヘロキ写生 松前の方言ニシムと言文 字を製して鯡の字を用ゆ 春彼岸より四月頃まて漁る蝦夷島何地よりも多産せり西夷地の鯡長大に…
『蝦夷島奇観』の鯡漁図でカスノコに対応する語形として記される。ニシンの卵を表す語の採録で、魚体を指すヘロキと区別される。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…嘉永の丑とし弥生中旬双松亭主人蔵 ヘロキコイキ ニシントリ ホニ カスノコ …
『蝦夷島奇観』の鯡漁図にある日本語「数の子」の仮名表記。ニシンの卵で、隣接するホニという語の意味を示す注記として読める。
「ホニ」に添えられた日本語の訳語。
…とし弥生中旬双松亭主人蔵 ヘロキコイキ ニシントリ ホニ カスノコ …
『蝦夷島奇観』の鯡漁図で「魚坪」と翻刻された注記に対応する語形。魚を扱う容器・設備に関する名称の可能性があるが、字形と図の指示先の確認が必要である。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…ふウアシは雪の称シヤマンヘは比目魚の訓也鯡漁図網(ヤ)鰊鯑魚坪(ナツホ)ヘロキ写生 松前の方言ニシムと言文 字を製して鯡の字を用ゆ 春彼岸より四月頃まて漁る蝦夷島何地…
『蝦夷島奇観』が「鮭魚の事」と説明する語形。初秋から川を遡り、川底で産卵する生態の記述が続く。魚名の採録と、その魚について著者が記す説明を併せて参照できる。
本文に記録される語形と説明からの暫定分類。語源・現代形は未確認。
…ミシラヌカより出る品長七尋余幅三四寸緑色此外処々より産す雑品なりシイヘ鮭魚の事なり奥地殊に多し初秋より河に登り川岸に至れは河水 し雌魚尾をもつて河底を掃卵を放せは雄魚…